「ハァ ハァ―――」
暑い空の下。 決勝戦の球場に着いた。
外にまで聞こえる声援に、あたしの体は震える。
湊人に会えるからなのか。
それとも、試合の空気からなのか。
どちらかは、わからない―――。
ゆっくり足を、球場に進める。
「…… !!」
「咲良ー」
春香があたしを待っていてくれた。
数時間振りの春香だ。
「んもー、遅いんだからっ」
「ごめんって」
春香に応援席に連れていってもらった。
…… うん、一発で見つけられる。
どこにいても、離れていても。
あたしは湊人をすぐに見つけられる。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…