最初は戸惑った。


でも、すぐに慣れてしまった。


―――めんどくさい。



ただそれだけだった。


柚花は、幾度か街中を知らない男と歩いている母を見たことがある。


――――なんとなく予想はついていた。


帰りが遅いこと

化粧が濃くなったこと


なにより


女の顔をしている。


ショックだなんて思わなかった。



それよりも



あぁ…やっぱり。


って思ったんだ。