「姫さん、私もう行くね」



逃げよう。

この虚しさから。



ごめん
姫さん。


「えっ!
もう行くの?
まだ時間まで3時間はあるわよ?」



いい子のふりしてごめん。



「だから姫さんのお見送りに空港まで行って
その後学校の近くのかわいいお店見つけに行くよ」




本当はこの家にいたく無いだけなの。



このお父さんとの思い出がつまり過ぎた家に。