姫里ちゃんがここをでたという一報が届いたのは、ずいぶん後のことだった。



あの子がいつも消える理由は誰にも迷惑を掛けたくないからかもしれない。


俺は、能力者の存在に本当は気づいていたと思う。


父親の周りで起こる不思議な事。


昔一度だけ会ったことのある、女の子の不思議な力・・・。


気づかない振りをしてしただけで、能力は俺の周りにはありふれたものだったのに。


俺はそれと向き合うのが怖かっただけで。