突然のことに動けなくなった。


だけど目だけは反らせない。



「貴方はやるべきことをやってくださいね。

どうか、1番大切なことを忘れないで……。



私が言えるのはそれだけです」



切望する目。

姫里ちゃんには俺がコンテストに出るか迷ってることがわかるんだ。

この子は俺のことを思ってこの言葉をくれるのに。



俺に出来ることはなにもないの?