「今すぐこの電話番号に『女神』が誘拐されたって連絡して。 犯人はあんたの父親だって事も、辛いかも知れないけどちゃんとして」 「この電話番号誰の?」 あたしを少し疑う目つきをする、朝日君。 でも説明する暇はない。 「この国のトップよ」 電話の相手は総理官邸に住むあの人。 あたしの知り合いというよりも姫里が多々弱みを握る人。