姫サロンへようこそ




でもそれにはちゃんと訳があるんだ。



「俺たちは、生徒のオアシスなんだ」


『オアシス?』



そう。



「この学校は進学校の全寮制。

この境遇に悩む生徒だって少なくは無い。

俺たちはそんな生徒たちに憩いの場を与える役目を持っているんだ」




俺もいろいろ悩んだ。


親が理事長だからって上級生に嫌味を言われたりもした。



もちろん能力のことでも悩んだ。




だから俺は、



助けてあげられる人になりたいんだ。



一人でも苦しむ生徒が少なくなるように・・・。




『素敵・・・。




朝日先輩は・・・。

心が綺麗な人です・・」



綺麗な声が俺を勇気付ける・・・。




ドキンッとはねる心臓。



もしかしたら、惚れさせられているのは、



俺のほうなのかも知れない。