「そうか。
わかった」



納得してくれたか?


親父の表情はいつもと同じ様にへらっと笑っていた。


俺の思いは伝わったか?



「でもね朝日。
これだけは言っておこう。


姫里君が姫に勝つことは無い。

絶対にね」




なんでだ?


どうして競わせる対象が俺と親父じゃ無いんだ?



俺は・・・。


競う価値も無いってこと?




駆け巡る思いが体を支配する。



その時、


「そうでしょう。
あの人は美しい。

汚れが蔓延る私よりも数倍。」



そんなことばが耳に響いた。