「私は黒に染まってしまったけれど、真麻は壁にぶつかって周りに流されながらも自分で道を切り開いている。

うらやましいほど真っ白な心を持っているもの」


真っ白な心。



心に響く言葉に心地よい風が吹き込むような感覚に陥る。


ああ、だからかな・・・。


「その真っ白な心だから一瞬でも関先輩のこと、いいなって思っちゃったのかな?」


ちょっと、ほんのちょっとだけだよ?


恋に・・・、

落ちちゃったかもしれない・・・。



「そう・・・。
つらくはなかった?

あの幸せそうな二人を見て」



つらかったよ。
少し。



「でも不思議なの。
幸せそうな二人を見ていたら、自分の想いがどこかに行っちゃったの。


自分はあそこにはまるパズルのピースじゃなかったんだ。

あたしの場所は他のどこかにあるんだって」



詩みたいな話だけど本当なの。