ざわつく他、大勢の声なんてもう聞こえなかった。


いや、聞こえてはいた。


すっかり忘れていたけど君はノーベル賞を取るような有名化学者だいってえったね。


「あれって、坂本麗!?」

「超美人・・・・。」


周りの声が大きくなるにつれ君が近づいてくるのがわかる。


これは便利だ。


「あたし、麗のところにいってくるね!」

そう言って龍崎は言ってしまった。




今、君が見えた・・・!

何を話しているのかはわからない。

でも君が笑顔を見ると、自分が自分でなくなるような感覚に陥る。


俺はいつも冷静なはずなのに・・・・。


君は俺をかき乱すのがなんて得意なやつなんだ・・・?