不思議な人。


雰囲気がほかの人とはまったく違う朝日先輩。


少しだけ、私のお父さんに似てる。


違う。

少しなんてものじゃない。
似すぎている・・・。


そう思って朝日先輩の顔をまじまじと見た。


「あっ!! そうだ!!
今、ショーの途中だった!

観客が待ちくたびれてるかも。

途中までエスコートするから、一緒に歩いて」


そういわれた後、すぐに手を握られた。


「わっ!?」


いきなり歩みを進める、朝日先輩。


私、男の人に手を握られてこんなにドキドキしたこと無いのに・・・。


朝日先輩は、そういう感情とか無いのかな?


そう思ったけれど、朝日先輩があまりにも普通にしているから、私だけか・・・。と思って少しだけ切なくなった。