「それ…どーゆー意味だよ」



次の授業なんて気にせずゆっくり歩いていた。



「だからさ、今まで遊んでもらってたお前の女達が黙ってねぇって事!それに気付いてなかったお前は失格だって(笑)」




黙りこくった俺に焦ってショウが『今の冗談だからな?!』って。



分かってる。最後の部分は冗談だってバカでも分かる。



俺が気になるのはその前。



「だから、お前があの子のことマジで大事だって言うなら目ぇ光らせとけよ」




やっぱり、アイツの顔が浮かぶと喉が詰まった感覚に襲われる。



『うん』とだけ味っけの無い返事をして足早にグラウンドへ向かった。




………――――綾乃が危ない?



本能にインプットされた危機感が毎日毎晩募るような気がしていた。




喧嘩は好きだ。



もちろん女も捨てがたい。



俺…こんなヘたれだったんだなってもう一度確認させられた。