私はずっと疑問に思っていた事がある。

お兄ちゃんが、私が見えないのは、私が死んでるからで......

だったら、何で和哉は私が見えるの?



「簡単な事だよ。」

和哉の声。

振り向くと、そこには和哉がいた。



「どういう事?」

「お前さ、二年前の事、ちゃんと思い出してみな。」

二年前......

私は、雨でスリップした車に追突.......

する前に......

そうだ。

和哉が私を庇ってくれたんだ。

そして......

和哉と私は車にぶつかって......

「和哉も......死んだ......?」

そうなの?

「あんな大事故、助かる方がおかしいだろ。」

なんで......なんでそんなに

「あっさりしてんのよ!」

って、私が言ったら

「過ぎた事をどうこう言ってもしょうがねーだろ。」

だって......

それはそうだけど

「何で、あんたは私が死んじゃう時まで、一緒について来ちゃうのよ。」

いつもそうだった。

いつも隣にはお兄ちゃんじゃなくて、和哉がいた。

お兄ちゃんと遊びに行く時は、必ずついて来たし。

私が悩んで辛かった時は、いつも必ず側にいてくれた。



「......そんなの、好きだからに決まってるだろ?」

和哉の口からでた思わぬ言葉......

私は、凄くビックリした。

だって、和哉が私を好きって......全く知らなかった。