あ......

私......

何をやったの?

今まで、どんなに危ない目に合わせても、そんなに大した怪我じゃなかったじゃない。



なのに、何故貴女は病院のベッドに寝ているの?



「私のせい......」

まただ。
私の声。

私の良心の声が聞こえる。



そうよ。
確かに私のせいよ。

でも、私は悪くない。

大好きな......愛してるお兄ちゃんを私から奪った彼女さんが悪いのよ?



散々忠告したじゃない。
なのに、貴女は逃げる事をしないで、受け止めようとした。

それがムカつくのよ!

「それは違うわ......」

何が違うの?
違くないわ!

「私は、あの人が羨ましかっただけ......私はあの人になりたかったのよ。」

......

「違う?」

そうよ!

私は、彼女さんになりたかった。
羨ましかった......

お兄ちゃんに愛されてる彼女さんが、羨ましくてたまらなかった!

そして、何より憎かった!


「そう......でも、どんなに憎くても、私は彼女さんにはなれないわ......」

そんなの分ってるわよ!

でも、どうしようもないくらい、憎かったんだから......

しょうがないじゃない!



私だって......

私だって......

好きでこういう事をしてるんじゃない......



私も

お兄ちゃんに愛して欲しいだけ。

彼女さんだけじゃなくて

私も愛して欲しいだけだったのよ......