この時の衝撃は、死ぬまで忘れないだろう。
俺は、全身に電気が走るという表現が間違っていないことをこの時知った。
女だった。
金髪に白い肌。不健康そうな印象を受けた。
目は真っ赤だ。
まるであの薔薇のように。
彼女は手すりに寄りかかりながら固まっていた。
怯えているのだと悟った。
「……コトリさん?」
俺は熱に浮かされたみたいにつぶやき、気付いた時には彼女に手をさしのべていた。
彼女の肩が震えている。
「大丈夫」
そう言って彼女の手を取った。
何が大丈夫なのか、俺にもわからなかった。
が、彼女は安心したのか、そっと階段から降りてきてくれた。
「トイレ、行ってくる……」
アイさんは消えそうな声で言って、遠ざかっていく。
俺と彼女はその場で二人きりだ。
アイさんを待つべきかどうか迷った。
彼女は何も言わない。
急に気まずい空気になって、俺は彼女をちらりと見た。
目が合うと柔らかく微笑む。
触れるだけで壊れそうな彼女を、守ってやりたくなった。
一目惚れであることは明らかだった。
俺は、全身に電気が走るという表現が間違っていないことをこの時知った。
女だった。
金髪に白い肌。不健康そうな印象を受けた。
目は真っ赤だ。
まるであの薔薇のように。
彼女は手すりに寄りかかりながら固まっていた。
怯えているのだと悟った。
「……コトリさん?」
俺は熱に浮かされたみたいにつぶやき、気付いた時には彼女に手をさしのべていた。
彼女の肩が震えている。
「大丈夫」
そう言って彼女の手を取った。
何が大丈夫なのか、俺にもわからなかった。
が、彼女は安心したのか、そっと階段から降りてきてくれた。
「トイレ、行ってくる……」
アイさんは消えそうな声で言って、遠ざかっていく。
俺と彼女はその場で二人きりだ。
アイさんを待つべきかどうか迷った。
彼女は何も言わない。
急に気まずい空気になって、俺は彼女をちらりと見た。
目が合うと柔らかく微笑む。
触れるだけで壊れそうな彼女を、守ってやりたくなった。
一目惚れであることは明らかだった。
