今日のさくらを見て、辛い時期を過ぎている事はわかったけど、まだ苦しんでる時もあるって事もわかった…。


「な〜淳、この前メールくれた小説の話やけど、携帯小説って意味やったん?」

「うん、そう。さくら携帯メールも好きだし、ブログも好きだろ。入口としては、そこがいいって思う。」


「それとさぁ〜、ブログでお金も稼げるんやろ?アフィリエイトとか?」


「ん〜、稼ぐ人も居るけど、中途半端には無理。それにさくら機械音痴だし(笑)」


さくらの顔は確かに…って顔をしていた。


「急に何でもするより、やれる事とか、興味を持った事から初めればいい。それに、すぐ金になるって思うなよ。」


「淳が言ってた小説っていうか〜、何か書きたいって気持ちはあるね。」


「ならそれをすればいい。」


今までしてない事をしたり、さくらの得意な事、意欲のある事を伸ばして行けば、前向きにもなってもらえるって思った…。


さくらは、淳は簡単にすればいい…って言うけど、本当にそんなに簡単に出来るの?って頭の中でぼんやり考えていた…。


グラスに手を伸ばした時、自分の指に目が行った…。

左手のピンキーリング…。

瞬間に頭の中がぐるぐる回転したのがわかった!!

いつからか、お守り代わりにはめているピンキーリング!!


変わりたかった自分…。

チェンジ!?


知らない世界を教えてくれた淳…。


チェンジの時が来た!


きっとこの事かも…。


さくらはしばらく、淳が話している言葉も耳に入らないぐらいピンキーリングを眺めていた…。


ぼんやりしていたら、淳が「場所を変えようか。」


その言葉で、やっと現実に戻った。


「うん、違う所に行こう」