それでも淳は携帯から、目が離せないでいた…。


携帯が光った!!


「阿闍梨餅」


さくらからの、その返事に凄く嬉しかった。


さくらからの返事があった事が…。


「ありがとう。ちょっと誰かに聞いて探してみる。」

すると、さくらからまたメールが来た。


「今どこにいる?」


「京都駅だけど、駅の土産物屋さんには無いみたい…。伊勢丹に行けばあるかな?」


「伊勢丹じゃなくてもあるで!京都駅の北側にある、お土産物屋さんにあるよ。さくらもうすぐ京都駅方面に行くから待ってて」


「いいよ、いいよ。探してみるから」


って返事したけど… えぇっ??


京都駅にさくらが来る?

何がなんだかわからない…。


するとまたメールが来た…。


「あと10分で八条口に行けるから待ってて!」


でも淳は目の前の伊勢丹の案内で確認した。


淳はさくらに急いでメールを送った。


「伊勢丹の案内で聞いたら阿闍梨餅売ってたから大丈夫」って。


淳は阿闍梨餅10個と、追加で3個を買った。


それでもまたさくらからメールが来た。


「何処にいる?」


淳はメールではなく、さくらに直接電話をかけた。


「2階の新幹線の入り口前。八条口方面に向かって歩いてるけど、さくらは?」


「マクドの前当たり。タクシー乗り場の先に居る」


淳はそれを聞いて、駆け足で階段を下りタクシー乗り場を見つけた!


居た!!


さくらを見つけた!!


後ろ姿だったけど、はっきりわかった!


さくらと目が合って、繋がっていた携帯を切った。


笑顔で手を挙げた。


言葉が出ない…。


凄く嬉しかった!


「久しぶり!5年ぶりかな?6年?」


またあの日のように、ドキドキしていた…。


さくらは綺麗になっていた…。