それから数日して、さくらからお返しにと、荷物を送りたいとメールが来た。

さくらは嫁に怪しまれないように、近くのセンター止めで送ると言って来た。

大丈夫だからと、自宅に送るように伝えた。


さくらから届いた荷物は淳が受け取り、すぐに部屋の中で箱を開けた…。


箱の中にはマフラーが入っていた!


嬉しくなりすぐ巻いてみた。


誰も居ない家で、一人ニヤニヤしていた。


それと京銘菓の「阿闍梨餅」が入っていた。


淳は初めて知ったが、すっごく美味しかった。


嫁も子供も取り合いになり、20個のお餅は2日で無くなりそうで、幾つか隠して淳は食べた。


「今度、京都に出張の時は買って来て」と家族に頼まれた。


それともう一つ、淳はさくらからの送り状に目が行った…。


自宅に送る事もあってか、さくらは気を使い、送り状には会社名を書いて送って来てた…。


ネットで検索…。


さくらの会社ってここなのか?


確かにいつも送る、ヤマトのセンター近くだった。


さくらに届いた事をメールで連絡して、さくらに聞いてみた。


「これってさくらの働いてる会社なの?」


「そうやで!」


その返事を聞いて、淳はここに行けばさくらに会える場所だって感じた…。


これをきっかけに、またさくらとのメールのやり取りが始まった。