妻子持ちと出会って、好きになったのはしょうがない。


さくらを求めた男…。


それに応じたさくら…。


男に取って都合のいい女であったが、楽しめた女。

お互い様。


妻と揉めた…。それでも捕まる事も、刑務所に行く事もない。


やっぱり自分が可愛い事に気付く。


疲れて別れを口に出す…。

淳は話を聞きながら、妻子持ち…淳は自分も言える立場にないって事を考えていた…。


会ったから恋愛になるとも思っていないが、それまでにまた会いたいって思っていた。


でも今のさくらは求めていないだろう…。


でも、なぜさくらは俺にこの話をしてきたんだろう…。


さくらとのメールは続いていたが、淳にも人生の岐路…転職をする事になった。


出張も無くなり、忙しい日々が続いた。


さくらには、転職前、後も仕事が変わるって事は、話していたので、「頑張って!」と、さくらはメールをくれていた。


次第に連絡は月に2、3回のメール程度になって来た…。


あの夏の数時間の出会いから、そんな月日が経っていた…。


月に数回のメールも、いつの間にか、何ヵ月に1回のメールに変わって来た…。


でもお互いに、電話番号やアドレスが変わると、その連絡は必ずした。


1年が過ぎ、2年が過ぎた…。


淳は、夏や正月の帰省時期になると、京都でのさくらの事を思い出しながらメールをしていた。


淳からは「お久しぶりです。」「ご無沙汰しています。」とかなんとか…。


さくらも必ず連絡をくれて、「元気にしています。でも彼氏はいません…。」
とかなんとか…。


お互いの仕事の事を、メールでもよくしていた。


でも、あの日と違い、仕事や心の波動が違って、タイミングが合わないって感じがしていた…。


淳もそれ程、気持ちがなかったのかもしれない…。