淳がまたいつか会えるのか?って思ったように、さくらも同じように、淳とまた会えるのか?って思っていた…。


ほんとはさくらが淳を駅のホームまで送りたかった…。


なんか駐車場でバイバイ…なんてあっけない…。


でも淳はせわしなく、「気を付けて帰れよ。」って軽く手を振って、さくらの前から消えた…。


ほんの数時間の出来事。

さくらがぼんやり帰りの車を運転していた時、淳からメールが来た。


「今日は会ってくれてありがとう。」


帰りの新幹線の車内からのメールだった。


実在した淳との対面…。

車の中でやっと肩の力が抜けて、笑顔でそのメールを読んでホッとした。


数日後、会ってからの初めてのチャット…。


違った感じで画面を通して顔を合わせた。


「この前は楽しかった?」


「新幹線の中でメール送ったけど、失礼な事してなかったかな?とか、次にまた会えるかな?とか、チャットでも会えないかな?なんて色々考えてた…。でも、今日こうしてまた、顔が見れて良かったよ。」(笑)


さくらは、そんな事メールでも何回も送っていたのに、チャットでもまだそんな事を言ってる淳に笑った…。


それからさくらには、どうしても言いたい事があった!


思い切って書いてみた…。

「一つ言いたいことがある…。」


「歩くのが速い!もぉ少し、ゆっくり歩いてくれたらよかったのに。」


淳は一瞬固まっていた…。

「えっ……。」


確かにそうだ。


振り向くと、一人挟んでさくらが居た時もあった…。

伊勢丹のエスカレーターでも、そんな時があった事を思い出した。


「悪い。緊張しているのに、気が抜けているような。いつものペースで歩いていた…。」


「必死やったで!おまけにヒール履いてたし」(笑)



さくらは、言ってスッキリした感じだった。