一面に広がるコスモス畑を眺める後ろ姿 サラサラの髪が、夕暮れ間近の冷たい風に吹かれなびいている 「ケンジくん。」 私の呼び掛けに、少し不機嫌そうな顔を向けたケンジくん 私と目が合ったのもつかの間、パッと俯き口を尖らせ 「これやるよ。レナって言うんだ。」 そう言ったケンジくんは、両手に抱えたぬいぐるみのような物を私の胸元に押し付けると、足早に走り去った 渡された物は、かわいいネコのぬいぐるみ …レナ? 私の名前と似てる…