風が吹いていた。 空を見上げると、白い雲が悠々と空に浮かんでいる。 「美憐(ミレン)?」 後ろから、自転車が走ってきて、私の名を呼んだ。振り返ると、彼が立っていた。 「千花(チバナ)先輩。」 彼はただ微笑んでいた。私も、その笑顔に微笑む。 「一緒に行かないか?」 彼の声はいつも優しくて、温かい。 「もちろんです。」 私はにっこり笑って、彼の隣を歩いた。 雲で隠れていた太陽が出てきて、私たちを照らし始めていた。