最初に異変に気付いたのは
もう1週間も前の事だった。

「ただいまー。」

優一の低い声が部屋中に

響きわたる。

誰もいないと分かっていながらも

ついつい声に出してしまう。

そんな自分に苦笑しながら
ふっと電話に視線を送る。