「その一個しかない命は大切だよね?もしそれが、なくなったらどうなる?」


「死ぬ!!」


「天国行く!!」


皆、漠然となら分かってるんだよ。

間違った大人にならないように、あたしはアドバイスをする役。


「じゃあもし、クラスのお友達が死んじゃったらどう思う?」


「悲しい!!」


「寂しい!!」


ほらね、皆そう考えられる優しい子。




「だよね。でも人間は、いつ死んじゃうか分かんないんだよ?」


「えー!!じいさんになったらでしょ!?」


「うん!!もっと大人になってから!!」


子供たちにとっては、重い話になるかもしれない。

でもずっと"死"について考えてって言ってるわけじゃないの。


こんなとき、あたしは必ず紘斗の話をするんだ。