「……太陽が二個あるみたい」


まだ空で輝いてる太陽と、紘斗の頭。

眩し過ぎて目が疲れる。


「太陽!?」


さっきよりも大きな声で聞き返される。


「うん。目が痛い」


もう一度改めて苦情を言ったのに……


「まじで!?」


さっきよりも輝いた笑顔が返ってきた。

あたしはなぜか、その顔にドキッとした。




「…うれしいの?」


眉間にしわを集めながら聞いてみる。

どっちかというと、悪口なんですけど。


「ははは!!」


今度はただ笑ってごまかされた。

何でかな?


今の表情は、いつもの笑顔と違う気がした。

まるで本当の太陽みたいだった…。