「美祢は?俺のこと好き?」


そんな答え…決まってる。


「……うん」


小さく頷いたあたし。


「ははっ。やった!!」


またギュウッて力を入れられて、あたしもゆっくり紘斗の背中に手を回す。




「紘斗…好きだよ」


消えそうなぐらい小さな声だったけど、勇気を振り絞った。


「俺もすげぇ好き」


どこか祈るようにも聞こえる紘斗の声。


きっと、あの彼女も見てるであろう星空の下でこの日…あたしたちは初めてキスをした。


唇と唇を合わすだけのキス。

お互いどこか、探り合うように…星の数程のキスを交わした。


「俺、これからずっと流れ星には"美祢が幸せになりますように"って願うから」


それは、幸せの始まりと同時に……

巻き戻せない針が、動き出した瞬間でもあった。