「美祢に話して正解だった。ありがとう」


そう言って笑った顔は、少しだけスッキリして見えた。

その言葉と顔に気恥ずかしさを感じて、隠すように口を動かす。


「でも何であたしにそんな大切な話を?」


元々仲がいいならまだしも。

そんなわけじゃないし…謎だらけだ。




「んー…美祢ってずっと窓の外見てんじゃん?その姿が彼女と重なったのかな?実は前から気になってた」


「えっ」


なるほど。

一番後ろの紘斗の席からだと、丸見えなわけか。


「で、話すようになって…よく分かんねぇけど、この話聞いてもらいたくなったんだよな」


曖昧な理由だけど、あたしを選んでくれたことがうれしい。


紘斗のことが知れた。

紘斗のことを好きになれた。


あたしにとっての太陽は、いつでも紘斗だったから。