「お待たせっ」


約束の30分前にきてたあたしは、40分も待った。


「遅い」


あたしが早過ぎたのも悪いけど、こないかと思って心配した!!

そんなあたしの心なんて、全然知らない紘斗は……


「デートみたいだな!!ははっ」


軽く笑って歩き始める。

顔が赤くなってしまったあたしは、少し後ろをついて歩く。




「おい!!」


しばらくして、振り返った紘斗。


「もしかして俺のこと嫌いなの?」


え!?な、何で!?


「そんなこと…ないけど」


むしろ……。


「じゃあ隣きてよ、寂しいじゃん」


ククッと笑った紘斗の隣に、俯きながらあたしも並ぶ。