「えーっと…昨日はみっともない姿を見せてしまって!!本当に申し訳ない!!」


パンッと顔の前で手を合わせ、あたしに向かって頭を下げた。

あれ?予想外の反応だ。


「……大丈夫だよ、誰にも言わないし」


小さな声で答えると、やっと顔を上げた。


「お恥ずかしい限りっす」


安心したかのように、軽く笑った。


誰にも相談してないのかな…。

一人で悩みを抱えてるってこと?




「しかも早速お言葉に甘えまして、笑うの止めてきた!!」


声だけは元気なんだけど、やっぱり表情は暗い。

何で今まで気付かなかったのかと疑う程。


「え?」


「ちょびっと感傷的になってしまって、屋上に逃げてきた」


「……それにあたしも道連れ?」