「じゃ、今日は二人で帰りなっ、ね?」 送ってもらっただけ、と聞いて気が済んだのか、 女友達はあたしと守屋くんを二人きりにして、 「ばいばいっ」と帰って行った。 「…じゃ大本さん、行こう?」 そういってあたしの目の前に自分の手を おずおずと差し出してきた。 あたしはその手を取れなかった。 でも、「取るしかない」と思って あたしの差し出した手が、 守屋君の手に届く直前。 あたしの大好きな着信音が鳴り響いた。