君を抱きしめたまま時間が過ぎ、下校のチャイムが鳴った。 もうすぐ先生が戸締りに来る。 でも放したくなかった。 君はちっちゃいのにあったかくて、なんだかくすぐったかった。 でもそれが何とも心地よかった。 『愛してる』 君は『もちろん、私も』と小さな声で返してくれた。 カツカツ… ガチャン!! 近くにあった花瓶が君の身体が当たったせいか落ちて割れた。 『誰だぁッ!こんな遅くまで残って!』 『……』 『おいっ、聞いてるのかっ!?』 カツカツ… 先生の靴音は近付いてくる。