「えっと…タカサキさん?…あれ…下の名前ってハ、ル、ク? ハルク?珍しい名前ね」

肺炎で入院したクラスメイトへのお見舞いを買う為の集金にきた委員長は名簿と私の顔を確認しながら集金の100円を受け取った。

同じクラスになってもう半年もなるけど、委員長と話したのは始めてかもしれない。

委員長だけじゃない。
私の名前を知っている人、このクラスに何人いるだろう。

イジメにあっているわけじゃない。

それ以前の問題だ。

きっと、みんなに私は見えないのだ。