『あっちぃ~』


お母さんには、コンビニって言ったけど
本当は外に出たかっただけ

なんとなく、直感で


「お姉ちゃん!」

『…ん?』

振り向くと、小さい可愛らしい女の子が
私に何かを差し出した


「これ、落としたよっ!」

『あ…』

「大切なもの?」


『…うん、私の宝物
 拾ってくれて、ありがとね』

女の子に頭をぽんぽんと叩くと、
女の子は嬉しそうに帰っていった

私は、大切な"それ"を大事に
ポケットの中にしまう


『…チカ』