ひなたくんとひかげちゃん


「あ、どこの駅で降りる?」
「終点から4つ前…だからあと2駅乗ったあとかな。」

「あ、俺も4つ前だからちょうどいいな。送ってくよ。」
「え?そうなの?会ったことない…」
「えっと…タイミングだから会わなくても当然じゃないか?」
「そうかな…」
すれちがうくらいしそうだけど…
「そんなことより、どうする?」

「いや、!だむだよっ!遠くなっちゃうし!」
「気にすんなよ。歩くの好きだからさ。それに、怖いだろ?もう暗いし。危ないし。」

「でも…」
「いいから。なんとなく、一人にしてあげたくない。」
「ありがと…お願いします…」
「うん。よろしい。」
にっと陽介が笑った。