「だ…大丈夫か?」 「う…うん。助けてくれてありがと…」 「すぐ俺に声かければいいのに…」 「あーゆー目に合うと、怖くなって声が出なくなっちゃうんだよね…わたし…」 「…ってことは前にも合ったことあんの?」 「毎日じゃないんだけど…春休みに電車乗ったりしたときに…朝早かったりして混んでると…なんか、ターゲットになりやすいみたい…でも、じっと耐えてればそのうちやめるから…」 「そんなんよくねーよ…」 崎本くんが呟いた。