「ま…間に合った…」 息を荒くしながら小声で澪が言った。 「へばりすぎ。大丈夫か?」 「う…うん…それにしても満員すぎ…苦し…崎本くん、全然疲れてなさそうだね…自転車だって漕いでたのに…」 「まぁ、午後練で遅れるときとかいつもこんな感じだからさ。それに俺、わりと背高いからあんま苦しくないんだよ。」 「あ…そっか…」 160センチの澪は女子のなか低くはないが、 175センチはあるだろう崎本くんが前にいるとやっぱり体格差があった。