なぁッ!!
一気に顔が赤くなり、動揺した隙に私の手からボールを奪い、シュートを決めた。
「ックク、千優隙だらけだな?」
「あッアンタが変な事言うからでしょ?!しかもッ透ける訳ないじゃん」
ジャージなんだから!!
「ああ…、引っ掛かる千優が悪い」
ムッムカつくーー!!
何でこんな罠に掛かったんだ、私!!
負けず嫌いな私にとって、今の一点で負けた事が屈辱だった。
意地悪そうに微笑む壱に余計腹が立つ。
「そんな笑ってる壱、初めて見たかも…」
「そうですね」
サンゴとシンは驚愕した表情だけど、私には悪魔の微笑にしか見えない。
その日は結局、悔しい思いをのこしたまま壱宅を後にした。
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