そりゃ驚くでしょ!
私立だよ、私立ッ
自分だけでも精一杯なのに…二倍の金額だよ?!
ボンボン以外の何者でも無い。
「アタシはまだまだだけど壱んとこは本当スゴいよ、何たって壱のお父様佐山財閥の社長だし」
目に溜まった涙を指で拭きながら言った。
佐山財閥?
あのビルや会社を何十社と経営してるという?!
「お前んとこも凄ぇよ…母親が佐本グループ経営してるだろ」
「まあね♪」
佐本グループって化粧品会社の超人気なとこだ…
ボンボンだとは思ってたけど、そんな金持ちだとは…
「す、すご……まあ私には関係無いけど」
そう言うと、二人して私の方を向いて驚愕していた。
刹那、サンゴは笑い出した。
壱も少し口角を上げた。
「…流石ね、壱」
「当たり前」
二人の会話に意味分からず首を傾げていると、シンは分かったみたいで、フッと笑っていた。
私だけ訳分かってなかったみたい…
うん。
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