『こんな日に遅刻するなんてどうゆう事だ?!』



ぁたしはぁたしなりに急いで入学式に参加しようと、通った事もない道を激チャした。
(激チャとは必死で自転車をこぐ事である。)


あまりにも必死でこれから毎日通わなくては行けない慣れない道を覚えれる余裕もなく、また生まれ持った方向感はあまり自慢できるものではなかった。


その為、必然的に道に迷う事になる。


この結果は誰もが先読みできた事実であろう。


だが、当の本人であるぁたしの中では予定されていない出来事であった。


曲がる所があれば、何の確信もなく自信を持ってハンドルを傾ける。


これを何度か繰り返す頃、なぜか見たことのある風景が目の前で広がっていた。


“またやっちゃったかぁ…”


気づけば同じ所をグルグルグルグル回っていた様だ。


そしてたどり着いたのは家の近くのコンビニエンスストア。


『すいません、東高ってどこですか?』



店員さんはびっくりしていた。


それもそうだ。


目の前にいる疲れきった学生は東高の制服を着ているのだから。