「ねぇ。
 鈴ちゃんの好きな花って何??」

いつもの帰り道にいきなりされた質問。


「なんでもいいの?」

あたしが質問し返すと八尋は頷いた。


「ん――
 やっぱブルーローズかな〜」

そう言ったあたしに八尋が『何で?』と聞く。

何でって言われても……

結構恥ずかしい。


「何でこんな質問するの??」

少しでも話を反らそうとした。

……けど。


「なんとなく!!
 んで何で〜〜」

話戻した!!!

…………

しょうがない。

ここは潔く答えてやろう。


「知ってる??
 ブルーローズの意味。
 あたしも人から聞いたんだけど不可能の代名詞って言うらしい。
 自然じゃ咲かないみたい。
 だから科学者……だっけ?
 そんな感じの人達が頑張って咲かせようとしてるんだって。」

あたしが話してるとき八尋は関心していた。

あたしも聞いた話だから言葉の表現がこれでいいのかも知らない。


「それってさ。
 もしかしたら咲くかもしれないじゃん!!
 そしたら不可能が可能になるんだよっっ」

あたしは話すのに夢中だった。

あんなに恥ずかしがってたはずなのに……