「・・・・・・で・・・が・・・・・・・・・・です。」


どこからか声が聞こえる。

男の人の声。


そしてあたしの目の前には見覚えのない白い壁。


さっきのは夢だったの・・・??


「・・・りん??」

そう声をかけてきたのは

目を真っ赤に充血させたお姉ちゃんだった。


「お・・・姉ちゃ・・・・・・ん。
 大丈夫・・・・・・な・・・の??」

あたしが返事をすると

いつの間にか握られていた手に少し痛みが走った。


お姉ちゃんを見ると泣いている。

何で泣いているか分からなかった。


でも。

周りを見ると状況だけが大体理解出来た。


慌てている医者やパタパタと動き回るナース。

そして医療器械っていうのかな??

そういうものがある。

点滴までつないだりしている。


「ねぇここ病院でしょ??
 どうしてここにいるの?」

死の病ではありませんように。

このときあたしは心の底からそう思った。

お姉ちゃんや友華に会えなくなっちゃうから。

そして八尋にも・・・


でもお姉ちゃんの口から出た言葉は

考えてたこととまるで違った。