「待って!!」

後ろから呼び止める声が聞こえた。

振り返らなくても分かる。

八尋だ・・・・・・


「何??」

あたしは微笑みながら返事をする。


「これ・・・・・・」

八尋が手に持ってたのは小さな紙切れ。


「メアドとケー番書いてあるから。
 今メールしてくれる??メアド知りたいし。」

あたしは八尋のペースに流され,言葉を発することもせずメールをしていた。


ピリピリ♪

八尋にメールが届いた。

八尋がメールを見ようとしたので

「あたしが帰ったあとで見て!!」

と言い,あたしは出口まで走った。


「またね!!」

八尋が後ろから手を振ってるみたい。

ガラス戸に写って見える。





・・・・・・『またね』か。

あたしは泣きそうになってしまった。

何故だか分からないけど・・・