「あら、珍しい人がきたわね」久しぶりに会う自分の息子への第一声がこれとは、さすが我が母。 「……ただいま」「はい、おかえり」 にこりと笑ってそう答えると、母さんはすぐにテレビの昼ドラに視線を戻した。 さすがに少し悲しい。二年ぶりに息子が帰郷したと言うのに…。 俺はこっそり溜め息をついて、荷物を自分の部屋に運んだ。居間に戻ると母さんはまだ昼ドラに夢中になっていた。