『挨拶は礼儀だ!!』

あたしは本を取り上げてヤツに言った!!

言った瞬間冷や汗が流れた。

(しまったー!!素だったよ今…。)

案の定,切れ長の目を見開いて見ている。

タケルは横でケラケラ笑っている。

『ごめんなさい。つい…。あのお名前は…??』

あたしは出来るだけ女の子らしく控えめに話した。

『多田 真白』

『真白君って言うんだ。いい名前だね!!』

『あぁ~俺の時は言わなかったくせに~』

横からタケルが入ってきた。

『だって本当にそう思ったから!!タケルなんて世の中いっぱいいるでしょ!!』

『そりゃそうだけどさ~…。でも俺この名前気に入ってんだせ』

『そーですか。お似合いですね』

『朱里なんか俺に冷たくね??』

『そんなことないよ…きっと…』

タケルとあーだこーだ言い合ってるうちにチャイムが鳴り次の授業が始まった。