五年前、僕は希望の大学に入れず腐っていた
入学式の前の日だというのに地元の仲間夜遅くまでばか騒ぎをしていたものだから、入学式に遅れて到着した
式が始まってて入りずらかったから終わった頃に紛れ込もうとそれまで近くの公園で時間を潰すことにした
この年は珍しく4月の頭にはもう桜が8分も咲いていた
公園には桜並木があり、ヒラヒラ舞い散る桜の下、太陽の日射しを浴びながら歩いていた
『風がいい感じに桜を散らすな。よし、紘介に写メってやろ。』
携帯を構えた先に1人の少女が立っていた
その子はとても色白で、綺麗な長い黒髪で、顔をてらす太陽の日射しに手を向けて空を見上げて立っている姿がとても幻想的にみえ、見とれてしまった
写真に残したくてシャッターを押した"カシャッ"
その音に気付き彼女は僕に近付いてきた
『今私のこと、撮った?』『あっ...うん、ごめんあまりに綺麗だったからつい』
『何それ?新手のナンパ?』
『違うよ!!!そんなんじゃないよ!!!』
『知らない人に撮られるのは嫌なので消してもらえます。』
『えっ、あっ、うん、わかったごめん。すぐ消します』
彼女は不機嫌そうに去っていった。