「…また来たのか。」
「ひっ………ぅぐっ……。」

来たのは俺だろ。

俺は自分で自分に言ってしまった。
そう。
ソファーの上に少女Aがまたいたのだ。

…また泣いてるし。

「俺の特等席。」
「……ぐしゅっ………。」
少女Aは俺がそういうと、静かにソファーから降り、近くに体操座りをした。
俺は仰向けになり、寝ようとした。

「ぐじゅっ……ひっ……。」

が、やはり少女Aの泣き声が聞こえて寝れない。
俺は今度は仰向けになりながら、少女Aに話し掛けた。
「名前は言えるようになったか?少女A。」
「……ひぐっ……。」
「俺の名前は覚えたか?真崎雄太。ゆ、う、た。」
「………うっ…うっ…。」