「おい。真崎。」
「……………………………あー俺?」
誰だコイツ。
俺の席は窓側で、後ろの方という素晴らしい席だ。
そんな素晴らしい席で空を見ていると、ふいに俺の前方から声がした。

まさか俺に話し掛けてると思わなかったから、返事が遅れてしまった。

しかし……本当にコイツは誰なんだ。

「お前以外いないだろっ!てことは、俺の名前もわかんないだろ。」
「あぁ。」
「おい。即答かよ。俺はお前の前の席の高嶺 袈衣(タカミネ カイ)」
「高嶺 袈衣ねぇ…。」
俺は高嶺 袈衣と名乗る、いかにもスポーツマンっぽい顔をした、短髪よりちょっと長めの髪とキリッとした目が特徴の男に話し掛けられてしまった。

おおいにめんどくさい。