「なぁ、鈴」

「何?」

「あの、もしかしてだけど、鈴って今さっきみたいに、普通に男の家に入るわけ?」

「えっ?入らないよっ。それがどうかした?」

「否、別に」

「何よそれ〜っ」

「何でもない」

「そう?てか悠太があんなに怒るとは、思わなかったな」

「うん、ごめん」

「あははっ、悠太って変わったよね」

「そう?」

「うん、変わった。昔は私が、悠太を守ってたのにな〜」

「幼稚園の時の話だろ?」

「そうだけどさ〜、変わった」

「嫌?」

「嫌っていうか、ちょっとショックだな〜。私の知らない間に、こんなにも変わってるんだもん」

「弱いままが嫌だったんだ」

「えっ?」

「何時も鈴が守ってくれてたから、次は俺が守りたいって思ったんだ。強くなりたいって」

「そうなんだ」

私の顔は真っ赤だろう。

(そんな恥ずかしい事、言わないでよ)

「あのさ、鈴。俺、鈴が好きなんだ」

「えっ?」



(今、なんて……?)