「鈴ちゃんに美鈴ちゃん、今日は僕が送っていくよ」


それから私達は櫂くんと一緒に、帰宅道を歩いていた。


「鈴ちゃん、まだ悠ちゃんの事怒ってる?」

「……」

「悠ちゃんはホントに、鈴ちゃんの事が心配だったんだよ?」

「それは分かってるけど……」

「ん?」

「あんなに怒られるなんて思ってなかったし、正直ちょっとショックだった」

「悠ちゃんが怒ったことが?」

「うん……」

「確かに僕も、あんなに怒った悠ちゃん初めて見たよっ?でもね、それだけ心配だったんじゃない?」

「うん……」

「あっ、私の家、此処です」

いつの間にか、美鈴の家の前に来てたみたいだ。

「もうお別れか。僕は寂しいよ、美鈴ちゃん」

「ははは……」

流石に美鈴も、苦笑いしか出ないようだ。

「じゃあねっ」

「うんっ」

「今日の事は皆に内緒にしててね?」

「はいっ」


そう言うと、美鈴は家へと入っていった。


それから私も家まで送って貰い、さよならをして家へと入った。


やることは全て終えて、私はそのまま就寝した。