転入生は口を開きっぱなしだった 「でさぁ…」 「私そんな風に呼ばれたの初めてだわ」 見開いた目は大きく茶色い 「貴方、してやったとか思わないでよね」 「……」 「言っとくけど『転入生』でもないわ」 「…は??転入生だろ」 「まぁそうだけど……違うわ」 「違わねぇよ」 転入生は瞬きもせずに 力強い目力でこちらを見る 「違わないけど違うのよ」